〜長野県県民文化会館のご紹介・ウィーン楽友会館との姉妹提携について〜

 長野県県民文化会館は、1983年(昭和58年)4月1日に、長野県内では現在3館ある県立文化会館の最初の館として、県庁所在地である長野市に開館いたしました。県内のホール施設としては最大の客席数(大ホール:2,173席 中ホール:1,070席 小ホール:300席)を持ち、ホールの他にリハーサル室、展示室、会議室、レストラン等を併設する多目的施設です。

 長野県を代表するホールとして、貸館業務の他にも会館独自で企画する自主事業を年間を通じて実施していますが、その中でも他館には見られない当館最大の特徴、それが「長野県県民文化会館・ウィーン楽友会館姉妹提携推進事業」です。

 当館は、開館の前年となる1982年(昭和57年)11月29日に、オーストリア共和国のウィーン市において、ウィーン楽友会館との間で姉妹提携協定の調印を行いました。
 


「ウィーン楽友会館正面外観」
 

「姉妹提携 調印式の様子(前列向かって左端がウィーン楽友協会理事長ホルスト・ハシェック教授、前列中央が長野県県民文化会館長 内山 袈裟一(いずれも当時)」
 ウィーン楽友会館が現在の場所に建てられたのは1870年(その前身であるウィーンで最初のコンサート専門ホールは1831年建設)ですが、会館の母体となるウィーン楽友協会が組織されたのは1812年で、現在にいたるまで190年に及ぶ歴史と伝統を受け継いできております。

 協会設立の初期にはL.V.ベートーヴェンやA.サリエリ、F.シューベルトといった音楽歴史上の偉人達が、実際に会員や運営委員として協会のために活動を行っておりました。また、楽友会館が建設された後は、J.ブラームスやF.リストが音楽監督を務めるなど、協会と楽友会館は常に西洋クラシック音楽の中心にありました。
 現在も、ここをホームグラウンドとして活動を行うウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を頂点として世界中のオーケストラ、また楽友協会の終身音楽監督の称号を持つH.V.カラヤンをはじめ、L.バーンスタイン、K.ベーム、C.アバド、そして小沢征爾といった現代の巨匠たちにとっても、「世界の三大ホール」のひとつといわれる楽友会館で演奏を行うことは、最高の名誉とされております。
 

 当館がウィーン楽友会館と姉妹提携を結ぶ際、楽友協会から受諾の意向として伝えられたのは「ウィーン楽友会館は他のホールと提携を結ぶのは開館以来例がなく、今後も長野県県民文化会館のみであること。そして、新しく開館するこのホール(当時)に音楽活動の創造と実践をもって援助を行う。」ということでした。
 それ以来毎年、長野県では楽友協会が推薦するウィーンの音楽家たちによる音楽セミナーやアンサンブル演奏会の開催、あるいはオーケストラやオペラを招聘して県内各地で公演するとともに、当県からは文化使節団を派遣するなど、両国の交流による文化の振興と発展に努めてまいりました。

 姉妹提携を実りあるものにするため、長野県県民文化会館とウィーン楽友会館は協力して、日々芸術文化の創造と実践に努めております。


「楽友会館大ホール[ゴールデン・ザール]の様子
(写真は長野フィルハーモニー管弦楽団とウィーンの音楽家による合同演奏会のリハーサル風景)」